ドメインの所有者は、Whoisデータベースを経由した個人情報の公開が義務づけられています。言い換えれば、名前や住所、電話番号を全世界に公開しなければならないということです。
しかし、中には公開したくない人の方が多いでしょう。私もすすんで公開しようとは思いません。そんなときに利用できるサービスが「Whois情報公開代行」です。
「Whois情報公開代行」を利用すると、個人の公開情報をレジストラの名前や住所、電話番号で上書きすることが出来ます。Whoisに公開しなければいけない情報を、レジストラが代行して公開してくれるのですね。
この「Whois情報公開代行」は、大抵のレジストラでは無料オプションです。いつでもONにすることで、情報を隠蔽することができます。
しかし、お名前.comというレジストラでは条件を満たさない限りWhois情報公開代行サービスを無料で利用できないことがわかりましたので、情報を共有します。
注:この記事は2020年4月現在の情報です。
「レジストラ」とは
レジストラとは、早い話ドメインを取得するための仲介業者です。併せて、取得したドメインの管理もしてくれます。
国内で有名なレジストラを挙げるとすれば、以下の5社になるでしょうか。
- お名前.com
- バリュードメイン
- ムームードメイン
- スタードメイン
- エックスドメイン
「ドメインを取得しよう」「自分のサイトを作成しよう」と志したことのある方であれば、一度は見たことがある名前でしょう。
この中でもダントツの最大手はお名前.comです。テレビCMを打っていた時期もあったような気がします。
かく言う私もnogut.netのドメインはお名前.comで取得・管理しています。
Whoisとは
ドメインと密接に関連しているのがWhoisです。
Whoisとはドメイン所有者の情報を格納しているデータベースです。
大抵のレジストラでは自社で管理・登録されているドメインの所有者情報を、Whois情報として、全世界へ公開しています。
たとえば、お名前.comのWhoisで適当なドメインを打ってみてください。そのドメインがお名前.comで管理されているものであれば、なんらかの情報が確認できると思います。
ちなみにnogut.netを打ってみた場合は、以下のような情報が見えます。
nogut.netは、お名前.comのWhois情報公開代行を利用しているため、お名前.comの情報が見えていますが、そうでない場合には個人の名前や住所が公開されることとなります。
怖いですね~。
中にはドメインの売買などのために、あえて公開している人もいますが、大抵の場合は公開しておくことにメリットはありません。プライバシー保護のため、Whois情報公開代行サービスを利用しておいたほうが良いでしょう。
お名前.comのWhois情報公開代行サービス
それでは、今回ターゲットとしているお名前.comのWhois情報公開代行サービスを見てみます。
ウェブサイトでは、以下のような表が確認できます。
なんと、サービスを利用するのに980円/年かかってしまうんですね。
ただし、黄色の文字で書かれているとおり、ドメイン新規登録の場合のみ無料となります。
ちなみに、nogut.netはお名前.comで新規取得したため、代行料金はかかっておりません。
ドメイン移管の場合
では、ドメイン移管の場合は代行料金がかかってしまうでしょうか?
ドメイン移管は、新規登録っちゃ新規登録な感じがしないでもないです。
ということで、実際にお名前.comに問い合わせてみると、以下の回答が得られました。
お客様のご認識の通り、弊社へドメイン移管いただいたうえで Whois情報公開代行サービスをお申込みいただく場合、通常の有料サービスとしてご利用いただくこととなります。
1ドメイン980円/年(税別)のご利用料金が発生いたしますため、あらかじめご了承くださいますようお願い申しあげます。
結論は有料。残念です・・・。
ちなみに二番手レジストラのバリュードメインに問い合わせてみた結果がこちら。
お問い合わせについてですが、WHOIS情報公開代行につきましては、無料で設定いただけます。
月々の費用は不要でございます。
待っていたのはこの回答です!!
ちなみに、お名前.com以外の大手では無料のサービスのようです。お名前.comはここさえ改善されれば良いレジストラなのになぁ・・・。
まとめ
本記事では、ドメイン移管をする場合にWhois情報公開代行を使うつもりならお名前.comでは有料になってしまうことをお伝えいたしました。
お名前.comでは、ドメインの新規登録時に申請した場合のみ無料でサービス利用できます。
しかし、ドメイン移管の場合にはサービスが有料となります。年額980円もかかってしまうのです。
ドメイン移管の際のレジストリに迷った場合には、バリュードメインなどの別の大手を選ぶようにするのが吉ですね。
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