我々がドメインを取得しようとする際に、レジストラと呼ばれている企業を通す必要があります。企業がホームページを作ろうとしたときや、個人がブログを作ろうとしたときには、必ずお世話になる企業です。
本日のテーマであるレジストラですが、なんと世界中で1,000以上の企業が存在しています。まさに、ユーザは選び放題という状況なのです。
※中には、日本からはアクセスできないレジストラもあるかもしれませんが。
本日は、そんなレジストラのドメイン登録数ランキングを確認し、レジストラの規模や力関係を把握していきましょう。
レジストラとは?
まずは簡単に「レジストラ」について説明をしておきます。
レジストラとは、ICANNやレジストリと連携し、ドメインのエンドユーザにドメインを売る業者を指します。出てきた単語のイメージは以下にまとめています。
ICANN・・・世界的にドメインのルールを決めている非営利団体
レジストリ・・・各ドメイン(.comや.jpなど)を管理している業者
レジストラ・・・ドメインの売買や、ユーザへのドメイン管理機能を提供
「ドメイン = ネット上の住所」なので、ドメインとは一意性が無ければいけません。
一意性の確保のため、ICANNやレジストリの傘下には様々なシステムやデータベースがありますが、それらとのやり取りを仲介してくれるのがレジストラです。
早い話、ドメインの卸売り業者だと思ってもらえれば問題ありません。ややこしい技術的なところを取り持ってくれています。
日本の場合、以下のレジストラが有名です。
- お名前.com
- バリュードメイン
- ムームードメイン
さて、世界ではどのようなレジストラが有名なのでしょうか。
レジストラのドメイン登録数ランキング
以下の表はドメインの代表格である.comの登録数ランキングです。
ランク | レジストラ名 | 国 | 登録数 |
---|---|---|---|
1 | GoDaddy.com, LLC | 米国 | 48,766,417 |
2 | Tucows Domains Inc. | カナダ | 7,761,442 |
3 | Alibaba Cloud Computing Co., Ltd. | 中国 | 6,014,079 |
4 | Network Solutions, LLC | 米国 | 5,258,112 |
5 | NameCheap, Inc | 米国 | 5,232,862 |
6 | Xin Net Technology Corporation | 中国 | 4,286,667 |
7 | eNom, LLC | 米国 | 4,258,217 |
8 | 1&1 IONOS SE | ドイツ | 3,491,915 |
9 | PDR Ltd. PublicDomainRegistry.com | 米国 | 3,269,310 |
10 | Google LLC | 米国 | 3,109,392 |
11 | GMO Internet, Inc. Onamae.com | 日本 | 2,278,000 |
12 | Wild West Domains, LLC | 米国 | 2,216,879 |
13 | NameSilo, LLC | 米国 | 2,195,965 |
14 | FastDomain Inc. | 米国 | 1,948,325 |
15 | CWDDT Co., Ltd. | 中国 | 1,618,234 |
16 | OVH sas | フランス | 1,481,491 |
17 | Register.com, Inc. | 米国 | 1,402,991 |
18 | Domain.com, LLC | 米国 | 1,333,163 |
19 | DYNADOT, LLC | 米国 | 1,314,456 |
20 | Name.com, Inc | 米国 | 1,309,425 |
※数値はICANNのMonthly Registry Reportsから引用しました。2019年12月時点のデータです。
米国企業が多い
全体的に米国企業が多い傾向がありますね。20位までのランキングのうち、13企業が米国籍です。
もともとインターネットは米国で生まれ、その諸技術や諸制度もアメリカで管理されていることが多いので当然といえば当然です。
お名前.comも健闘
そんな中で、日本企業であるお名前.comは11位。それなりの検討といえるでしょう。
お名前.comは1999年からサービスを開始した、日本最大手のレジストラです。アジア圏初のICANN公認レジストラでもあります。
GoDaddyの圧倒的登録数
そして、やはり目を見張るのがランキングトップGoDaddyの登録数。圧巻の4,900万件を記録しています。
ちなみに4,900万件がどれだけ突出しているのかというと、2位Tucowsの5倍以上の数です。また、2~10位を足し算しても4,300万件と、GoDaddy1社に敵いません。
それもそのはず、GoDaddyはトップ20のレジストラの中で、唯一日本語ローカライズされたウェブサイトが確認できます。(ただし、日本企業であるお名前.comは当然ながら日本語)
日本のIPからGoDaddyのサイトに接続すると強制的に日本語になり、英語を含めた他国語での閲覧はできなくなってしまうのですが、おそらく日本語以外の言語でも幅広く展開されていることが予測できます。
レジストラのミスひとつで、企業ホームページや個人サイトへアクセスできなくなることもある世界ですから「ドメインは最大手に管理させたい」という思いが強いユーザはGoDaddyでのドメイン管理をするのでしょう。
まとめ
世界のレジストラ、.comドメインの登録数ランキングを確認してみました。いかがでしたでしょうか。
日本人がドメイン取得を考えているのであれば、グローバルな最大手GoDaddyか、日本の中の最大手お名前.comが安心できるでしょう。
しかし、最大手だからといって良い面ばかりではありません。それらについては別の記事で説明することにします。
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